7月4日、参院選直前「沖縄に基地を押し付けるな!新宿ど真ん中デモ」第3弾!/2010年のトーキョーと基地―軍隊―そして「戦争」

★相も変わらぬ島国ニッポンでの「暴動」報道はどうでもいいから、これを読みたい。「トロントの街路でG20資本主義は攻撃される」。http://nooneisillegal-montreal.blogspot.com/2010/06/g20-capitalism-is-attacked-in-streets.html

★さて、5月30日の「新宿ど真ん中デモ」は350人参加でした、報告は以下です。情報拡散協力や参加頂いた皆様、本当にありがとうございました。http://d.hatena.ne.jp/hansentoteikounofesta09/20100601

★そして7月4日、参院選の一週間前、「沖縄に基地を押し付けるな!決着はついてないぞ!新宿ど真ん中デモ」やります! http://d.hatena.ne.jp/hansentoteikounofesta09/20100704/1277191301

★最近このかんの自分の思いを書く機会がありました、ここにも掲載します。
(前に書いたものは●「CHANGE」じゃ戦争は無くならない――現代の戦争って何だ?http://d.hatena.ne.jp/hansentoteikounofesta09/20091021/1256112110 ●「パレスチナ反戦と、ぼくらをとりまくセカイについて」http://d.hatena.ne.jp/Ryota1981/20090113

2010年のトーキョーと基地―軍隊―そして「戦争」
園良太(沖縄を踏みにじるな!緊急アクション実行委員会)

1981年に生まれた僕は、今年20代最後の1年を迎える。僕のじいさんばあさんが若かった敗戦直後、多くの人たちが太平洋戦争の原爆や空襲や生活統制の「被害」を受けた。耐えられない空腹、戦場でのイジメや暴力、隣人を「非国民」だと密告し合う地域社会での人間不信、虫けらのように殺されること。多くの人たちは「もう戦争はこりごりだ」と思った。憲法9条が作られただけでなく、その戦争体験をベースに日本の「平和主義」は作られていった。

僕の両親が学生だった1960年代末には、激化するベトナム戦争に日本も加担している事実が暴かれ、自分たちの身近な生活の中に侵略戦争への協力があることが見出された。弾薬を運ぶ列車の線路に反戦運動家が座り込み、佐世保などに寄港したアメリカの軍艦に各地の学生が抗議に押し寄せた。そして被害者意識がベースのそれまでの平和主義が批判され、日本がアジア侵略をした加害者であることが改めて意識化された(沖縄に対してもそうだ)。祖父母、両親、どちらの時代も基地―軍隊―戦争がひとつながりのものであり、それが人の命を踏みにじる以外の何物でもないことが、今よりは自覚されていたと思う。

今、東京の私たちには、「基地―軍隊―戦争」が人の生活を抑圧し、国外で人を殺すためのものであることが見えていない。私たちの目の前にあるのは、日々の苦しい生活や沈んでいく気持ちと、そんな現実はどこにもないかのように街に溢れかえる広告や情報だ。それらは確実に私たちの視野を狭くしている。これだけ沖縄が日々基地の暴力にさらされ反対の声が高まっても、どんなにイラクパレスチナに爆弾が落とされても、他人事だと思ってしまう。東京には国会議事堂、首相官邸防衛省、各国大使館があり、直接政治のど真ん中に抗議できる。沖縄からは何度も、たくさんの人が駆けつけ抗議行動をしていた。でも、電車で僅か数百円の距離に居る私たちの、いったい何人がその場に行っただろう。4月25日の沖縄県民大会は9万人以上、東京の連帯集会は1000人。事態の深刻さや沖縄の熱気に比べ盛り上がりが全然足りない。この4月と5月に、沖縄への基地押しつけに反対する「新宿ど真ん中デモ」を行ってきたが、私たち実行委員会が向き合ってきたのはそんな東京の現状だった。

そんな2010年の東京と基地―軍隊―戦争の関係。それは第一に、イラクアフガニスタンソマリアジブチ・ハイチに海外派兵をした政府がすぐそこにあるにもかかわらず、それに反対する声が高まることもなく、実際には私たちも侵略や占領に加担していること。第二に、中国や北朝鮮を敵視・差別し続ける政治とメディアに囲まれ、人々も同調し、日本の軍拡の理由にしてしまっていること。第三に、基地や軍隊の暴力性を外部に押し付けることで、抵抗感が薄れ、沖縄や日本各地の反基地運動とつながれていないことだと思う。つまり今の私たちは、戦後の「戦争体験」も、60年代末に切り開かれた問題意識も、消え去ってしまった所で生きている。僕は親等の影響を受けた訳じゃないし、自分たちで自分たちのやり方を開拓していくべきだと思っているが、加害性の忘却はあまりに無責任だ。

この状況は長い時間をかけて作られてきた。「日米安保条約」を結び、沖縄に日本全体の75%の米軍基地を押し付ける一方で、経済成長を推し進め「一億総中流」の幻想を見るまでになった。いつの間にか「被害」も「加害」も忘れ去られ、経済成長が絶頂を迎えた1980年代に、日本の明らかな軍拡が始まった。首相は平気で“日米は運命共同体”と言い、日米安保という単なる条約は「日米同盟」というまるで永遠不変の言葉に変えられたのだ。

1990年代、アメリカは無人戦闘機のように兵器を高性能化して、自国兵士の被害を減らしていった。テレビゲームのように戦争が報道される影で、超大国が一方的に一般人を攻撃し、死者を果てしなく増やしていたのが実態だ。それがアフガンやイラクでの「対テロ戦争」であり、その戦争に参加した海兵隊の多くは沖縄から戦地に向かっていた。こうした侵略に日本が加担してきたのは、私たちが豊かな社会を享受してきた代償なのだ。

その「豊かさ」の頂点が東京であり、僕が生まれ育った街だ。飛行機の爆音に感じる怒りや、一方的に爆撃される絶望感から、最も遠くされてしまった街。いまは「豊かさ」が崩壊し、貧困と社会的排除が広がる街。だけど私たちはピュアな「被害者」じゃない。沖縄や他国に軍事の暴力を押し付けてきたのはヤマトの私たちだから。「中流」の崩壊に対してこれまでの日本社会を省みるなら、その根本にも反対したいのだ。

チラシやプラカードを持って集まる、いつもの新宿アルタ前。社会問題を覆い隠した繁華街では、孤独を感じることも多い。でも行動を起こせば確実に輪は広がると感じた。今の社会への不満は誰もが持っているから。そこから東京と沖縄を結びつけ、「基地―軍隊―戦争」を一人ひとりの創意工夫から乗り越えていこう。

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沖縄に基地を押し付けるな!
決着はついてないぞ! 7.4新宿ど真ん中デモ

7月4日(日) 14時街頭宣伝 15時デモ出発 ともに新宿東口アルタ前広場にて
デモコース:アルタ前出発〜靖国通り歌舞伎町一番街〜コマ劇前広場を一周〜靖国通り左折〜明治通り右折〜新宿通り右折〜アルタ前広場手前左折〜新宿駅東南口広場〜明治通り左折〜中央通り(ディスクユニオンの通り)左折〜アルタ前広場ゴール。
地図:http://maps.google.co.jp/maps/ms?hl=ja&ie=UTF8&brcurrent=3,0x60188cd4cfbaff57:0x12385d2a418fd33d,0&msa=0&ll=35.693151,139.702063&spn=0.01131,0.017316&z=16&msid=106474452564320128363.00048a429123706b0ad11
★楽器、プラカード、横断幕など何でも持参して下さい、デモは全員でつくりま
しょう。

★選挙前日にも街頭宣伝もやります! ぜひ来てください。
7月10日(土)13時〜 場所:新宿東口アルタ前広場

私たちは問われている。問題は全然終わってない、熱を失うなと。4月25日の大会に9万人以上、辺野古の座り込み2200日以上、沖縄は島ぐるみで行動してきた。首相官邸前で、東京・新宿の繁華街で、私たちも声を上げ続けた。沖縄に押し付けられた現状を変えるには、さらに多くの人と一緒に動きたい。

新首相? 支持率アップ? 私たちはだまされない。5月末の「日米共同声明」とは、沖縄が全く同意していないのに、閣内の了解すらなくたった4人の日米閣僚が出したもの。世界一危険な普天間基地を、同じ沖縄の辺野古に海をつぶして移設する、それは振り出しに戻る最悪の案だ。しかも押し付けはそのままに、日本本土の自衛隊基地も米軍が活用できる、戦争を行う体制の全面化。それを「沖縄の負担軽減」と言い換えただけのとんでもないペテン!

こんな「決着」はありえない。日本政府は「抑止力」というウソを連発しながら沖縄差別を続けてきた。ヤマト(日本)の多くも無関心のもとに許してきた。沖縄の怒りは、私たち自身にそれを変えることを求めている。問題を忘れさせようとする日本政府とこの社会に、私たちの姿を見せ付けよう。7月4日、選挙の一週間前、言いたいことを全部言おう。「新宿ど真ん中デモ」へ!

★4月24日「新宿緊急デモ」:http://d.hatena.ne.jp/hansentoteikounofesta09/20100425
★5月30日「新宿ど真ん中デモ」:http://d.hatena.ne.jp/hansentoteikounofesta09/20100601

主催
▼沖縄を踏みにじるな!緊急アクション実行委員会 http://d.hatena.ne.jp/hansentoteikounofesta09/  no.base.okinawa@gmail.com 090−5344−8373
辺野古への基地建設を許さない実行委員会 http://www.jca.apc.org/HHK/NoNewBases/NNBJ.html henoko.jitu.2004@gmail.com