【獄中からの連帯メッセージ】4.13「竪川反弾圧集会」連帯メッセージ

集会の報告はhttp://solfeb9.wordpress.com/2012/04/17/4-13%e9%9b%86%e4%bc%9a%e3%80%80%e5%a0%b1%e5%91%8a/

今回の弾圧について-当該としての分析・体験-
1 竪川弾圧は運動全体への弾圧
「行政代執行」は荒川や経産省前で行われる可能性がある。また、竪川弾圧は、釜ヶ崎野宿者選挙権運動の威力業務妨害による4人起訴や、去年のがくろう神奈川の団交を強要未遂扱いで4人逮捕された弾圧と良く似ている。抗議行動が「威力業務妨害」とされるのは今後どこでも起こりえる事であり、竪川弾圧も運動全体の問題と捉えて、連携して跳ね返す事が必要!今回の裁判に勝ち、弾圧の歯止めをかけたい。

2 原宿分室(留置所)−保護房での闘い−
  保護房の実態は「保護」ではなく「あらゆる権利」を奪い取った“死にさえしなければ良い”という「懲罰」部屋。?官僚が諸権利を奪われる恐ろしさを体験しないまま机上の理論で法案を作成し、?警察が「反抗的な人間」の長期隔離に安易に利用するという問題がある。代用監獄制度の矛盾と暴力性の極みが保護房なのだろう。この虐待部屋を廃止する事、使用させない事、使用方法を外部からチェックすることが必要。原宿署では、平均2週間に1人、5〜6日は入れられていた。獄中で警察に散々抗議したが、彼らはあの場所がどれほど恐ろしいか全く分かっておらず、面倒な人間を叩きこんでいるという認識しかない。世論を作り、法律を変える事が必要。当事者として保護房の問題を世間と警察にアピールしていきたい。

3 東京拘置所について
  東京拘置所(略称:東拘)は、留置所に比べて窓から外が見えたり、食品や日用品などが自分で購入でき、私物を自室の手元に置いておけるという点で「長期勾留」に適した場所。より規律も厳しくなり、17時までは部屋で横になる事も出来ず、署名や指紋採取も拒否できず、廊下の移動時に細かい指示を受ける。面会も平日日中に限定される。より監獄らしい場所で、留置所はしょせん「仮置き場」でしかないんだとよくわかる。フーコーの言う監獄の機能に忠実な場所。
  人手不足や厳重なチェック体制により差入も手元に届くまで最低中3日かかる。代用監獄同様、解体しかない!かつての獄中者組合的なもので権利を一つ一つ獲得する事も必要だろう。裁判が本格化したら差入れや郵便の遅さは致命的。
参考:東京拘置所はひどいところだイラストhttp://solfeb9.wordpress.com/2012/07/11/%e6%9d%b1%e4%ba%ac%e6%8b%98%e7%bd%ae%e6%89%80%e3%81%af%e3%81%b2%e3%81%a9%e3%81%84%e3%81%a8%e3%81%93%e3%82%8d%ef%bc%88%e3%82%a4%e3%83%a9%e3%82%b9%e3%83%88%e7%b7%a8%ef%bc%89/

4 警察・検察・裁判所の問題
  警察は、竪川排除から一貫して江東区と癒着し、暴力をふるい、身体検査を拒否したら保護房に入れ、5日間虐待。その後も保護房にいれるぞと脅す。家宅捜索(ガサ入れ)・勾留請求・接見禁止の弾圧3点セット。初日の深川署では、こづく、蹴る、暴言を吐かれるなどする取調べを受けた。検察は、起訴を2/29に被せて勾留理由開示公判を潰し、3/29の公判では何も語らず。起訴によってさらに長期勾留され、検察有利に裁判が進められてしまう。裁判所は、検察による勾留や勾留延長の請求を思考停止で認めてしまい、勾留理由開示公判でも現在の勾留理由を明らかにしない。開示公判で退廷者連発、立ち見も認めない。

5 今回の本質−望ましい“街”“公共性とは何か”
  江東区の問題点は?営利優先の再開発?住民との対話拒否?でたらめ福祉政策?警察・警備会社と癒着し、暴力行使、弾圧強行をする事。スカイツリー開発は、ウルトラ格差社会東京で、さらに金持ち優先の街づくりをするということで、放射能対策や地震対策もしない。東京の問題と「3.11」を何も教訓にしていない。
  宮下公園ナイキ化問題と同様、街や公園という“公共”は区と大企業のものではないのに、両者が常に独占を図る。スカイツリーは国の威信もかかっており、利益優先が突出しており、政治弾圧に利用されたことも特徴的。したがって、強制排除と弾圧を批判するとともに「こんな街づくりはおかしい」と区民・都民に理解されるアピールをしたい。「3.11」を経て共有されやすくなっている筈。最近の孤立死は福祉政策だけでなく、竪川テントのような助け合いの場の必要性を明確にしている。まさにスカイツリー再開発なんてやっている場合じゃない。竪川こそ「自治」と「共同性」を体現しているのである。経産省前テント、OccupyNY、タハリール広場同様、それこそがこの世界に必要だ。


4.13集会メッセージ 園良太

4.13集会に来ていただいた皆さん、こんにちは!いつも注目・支援本当にありがとうございます。なんと2ヶ月も監禁されてしまいました。桜満開のニュースが流れ、日々暖かくなり、日も長くなるので「こんな所いたくねーよ!早く出せ!」と怒りを強くしています。でも、相手はザ・権力。焦っても変わらないし、公安の狙いはダメージを与えて運動をやめさせたり、人間関係を壊す事です。4畳半の狭い一人部屋でも、今までの自分を見失わないように、読書・思索・執筆をしたり、コーヒーを飲んで過ごしています。

 一番腹が立つのは、政府発言を垂れ流すだけのNHKラジオが流れる時です。もう、正真正銘のファシズムですね、日本は!早く竪川や経産省前テントに戻りたいものです。「どこでもドアさえあれば!」と思いますが、この怒りも外では時間不足で書けなかった分析論文に変えて出すようにしています。
 今後不当逮捕とともに不当起訴も確実に増えると思います。弾圧は常に人と注目の少ない所からやられるし、あらゆる自治体や民間企業が「警察化」しているし、弾圧法律も増え続けているからです。あらゆる場所で行政代執行を連発したり、東電前・経産省前・官邸前での抗議を「威力業務妨害」にしてくる時が必ず来ます。

東京拘置所経験はその時活きる筈だから、今の自分は無駄じゃない、と自分に言い聞かせています。もちろん、皆の力でこれを最後にするのがベストなのです!だから、反弾圧運動と労働/生存運動、反原発運動、反戦・反差別運動、そして市民メディアが普段から結びつきながら展開していく事を強く望みます。連休に向けてそれぞれの行動が増えていく今がチャンスだと思います!監獄に入れれば全て潰せると思い上がった権力に、むしろ運動は結びつきは強まり、より広まり、問題意識も深まり、本人もパワーアップして帰って来るんだ、だから無意味なんだと思い知らせてやりましょう!当事者たちの街頭での直接抗議は、全ての運動の基本だと思います。その権利を守りながら、世界を変えましょう!
 僕は、「アジテーターに裁判の場を与えた事を必ず後悔させてやる」と思っています。竪川の日々の闘いとこの裁判を盛り上げ、「こんな工事や強制排除するんじゃなかった」「こんな不当逮捕や不当起訴するんじゃなかった」と思わせてやりましょう!私たちはその力を持っている集まりなのですから!