【獄中からの連帯メッセージ2】4.11東電前アクション&経産省前テン

【獄中からの連帯メッセージ2】4.11東電前アクション&経産省前テントひろば及び4/1−5/5女たちのリレーハンスト

続けて僕がかかわってきた反原発運動への連帯メッセージです★

4.11東電前アクションへの連帯アピール「仲間へ!」 園良太

皆さんお久しぶりです!僕は東京拘置所なんて所に監禁されてしまい、本当に本当に悔しいです!この一番大事な時に、こうして文章を書く事しかできないなんて。

 3/11の福島や国会前にも、3/26の東電前にも今日にも行けず、4/28のデモもまだ分からない。3/18に東電前抗議を始めてから一年、「去年の今日はこれをやってたなぁ」と思い出す日々。そんなの冗談じゃない!思い出は常に今の行動で書きかえられていくべきです。いつもウジャウジャ湧き出る警察や弾圧に負けずに、ガンガンアクション続ける皆さんを本当に尊敬します。でも、僕の事も忘れないでほしい。

 区役所への抗議を「威力業務妨害」扱い。これは確実に今後東電前や経産省前でも使われます。だから、人を増やし続けるとともに、弾圧されるという事がどういうことか、僕の件から知ってもらえると嬉しいです。本当に。そうすれば、僕も浮かばれます。
 公安はひどい。反原発運動の中で起訴すると、注目の高さゆえに大問題になるから、別の場所からやってくる。その公安に守られた東電ともども、皆の力でぶっ飛ばしたい。

 原発再稼働、これはすでに大量の放射能を浴びた被害者をマシンガンで射殺し、とどめを刺すようなもの。すでに日本政府は、私たちに戦争を仕掛けているのと同じだと思います。でも、それを読みとる感度がメディアから失われ、まだまだヤバさが伝わっていない。世界中に「日本は殺人国家」と伝えた上で、私たちが「東電解体!」を掲げ続けているように、責任者を全員退場させて一人一人が未来を決めて行くしかないんです。

 世界中に未来を求める運動が爆発している一方で、日本には恐怖心と閉塞感が充満しています。それは、責任者の責任が問われず、一人一人が世界の主役になれていないから。それでも、3.11以降流れが変わって、私たちは出会ってきた。さらに広がろう。怒りの行動を起こそう。やればできる!

 皆!1日でも早く戻るので頑張ろう!
色々ありがとう!!4.28デモの詳細も教えて下さい!!

☆ 武藤一羊(社会評論者)の『潜在的保有と戦後国家』の巻頭論文、ぜひ読んで下さい。素晴らしかった!!p14−16、p24−26、p32−33をぜひ皆と共有し、議論したいところです。この1年、3.11について論じたものの中で、一番良かった。
“危機の地下埋め込みは、必ず災害被害者の分断、非当事者化、生活実態の不可視化をつうじて進行することになるだろう。…その被災者が、本来的に決定権をもつ同時者として立ち現れつつあるのが、希望の根拠である。…そして、原子力を組みこんだ社会を当然のように受け入れてきた人々すべてが当事者として立ち現れるべきだろう。”

経産省前テントひろば及び4/1−5/5リレーハンストへの連帯アピール 園良太

親愛なる皆さんへ!本当にお疲れ様です!去年からテントや「原発いらない福島の女たち」をお手伝いしていたのですが、2/9に東京都江東区竪川での江東区役所による野宿者排除に抗議したら、不当逮捕・起訴されてしまいました。大事な時に戦線離脱してすみません!このため、3/10−3/11の福島にも行けず、死ぬほど悔しい思いをしました。今度はリレーハンストの始まりを聞いて、東京拘置所の壁をぶち抜いて今すぐ行きたい!と思ったけれど、まだ壁は厚いので、熱い思いを送ります。
 
監獄に2カ月も入れられると、この世界は根本から間違ってるため、根本から変えないといけないと、本当に痛感します。本来、誰よりも逮捕・起訴されるべきは東電を初めとした原発推進派勢力なのに、誰一人裁かれず、自分のように反原発デモや色々な社会運動に関わる人ばかりが狙われます。しかも、推進勢力が3.11後も全力で「安全・除染・帰還」キャンペーンを張り巡らせたせいで、賠償金額と対象範囲が不当に切り縮められています。最大の被害者である福島の人々が最大の加害者である東電や原発製造企業の子会社に雇われ、除染作業や原発収束労働をさせられ、より被曝するという、信じられない転倒状態です。そして、人類史上最悪の事故を起こした国で、原発再稼働を目指すなどはすでに大量の放射能を浴びて苦しむ被害者をマシンガンで射殺するのと同じような事で、絶対に許されない犯罪です。
 
 3.11で、原発は立地地域の住民・環境と原発労働者の犠牲なしに成り立たない事が明確になりました。日本の権力者は福島の破局を隠し、県外の人々は気付いていないか、気付かないふりをしている。福島見殺しと原発再稼働はまさに車の両輪です。1946年に再び日本に原爆が落とされそうになったとしたら、一体どれ程大勢の人々が戦争に反対したことでしょう。それを思えば、福島の皆さんが「もうウンザリだ!私たちの被害を最後にしろ!」という思いで再稼働に反対するのは真に本質的なアクションです。そして、東京の私たちこそが日常的・主体的に現状を変えるアクションをしなければならないと思っています。
 
 人は、自分の生きる場所、仕事、人間関係、望む世界像を自分で選び取っていく事ができます。それなのに、福島で人々の分断が深まり、放射能への不安や非難を口にするのがますます難しくなっていると聞き、胸の痛みと推進勢力への怒りを抑えられません。現地の民主主義と被害者の自己決定権を用意周到に奪い取った結果だからです。広島・長崎・水俣でも繰り返されてきた政策です。これに皆さんが「私たちが子どもを守ろう!」と叫ぶのは、それが「命」や「未来」と同じ意味だからであり、「自分たちの未来は自分たちで決めたい」「金や権力よりも人命を大事にしたい」という想いも込めているのだと思います。これこそ、3.11以後の世界が変わるべき方向です。

 経産省前テントと原発いらない福島の女たちのリレーハンストは、世界を変えるためのつながりをくれる場所です。僕は、テントで多くの大事な人と出会い、多くの反原発行動を生み出す事が出来ました。それ自体が、様々な人を巻き込みながら物事を決めていく、世界中の占拠運動と共通した新しい世界づくりです。竪川テントや、かつての「年越し派遣村」もそうです。
 「女たち」の独創的な表現と切実な声は「女たち」「福島」といった、世界を変える「私たち」を作りました。昨年10月29日の日比谷公園集会で、皆で編んだ毛糸の地球を渡し、お互い讃え合い、真の痛みを経験したからこそ共に生きていく事を望む姿に感動しました。僕も、体は監獄でも心は一緒です。負けずに早く合流し、皆さんと生き抜きたい、駆け抜けたい。誰も犠牲にしない未来へ。