世界中に仲間がいる。セネガルの世界社会フォーラムとパリに行ってきました【レポート1】、3月13日に報告イベントやります

チュニジアエジプト革命の余波が広がる中、2月4日〜18日まで西アフリカ・セネガル世界社会フォーラムとパリに行ってきました。その後疲れ、弾圧関係、仕事でメチャクチャ忙しくなって、ようやくの更新です。
<NO−VOX「持たざる者」の国際連帯行動実行委員会>の日本からの参加者として、です。すごい色んな人に会い、色んな経験ができて、色々考えた。そして帰国したらすぐに高江・アメリカ大使館デモと弾圧で不当逮捕。問題はまさにつながってる。3月13日18時から報告イベントをやりますー!

★★★★転送・転載大歓迎★★★★

○WORLD SOCIAL FORUM 世界社会フォーラム2011{持たざる者}の報告会

トーク
園 良太×稲葉奈々子
○映像、スライドなど予定
○3月13日(日曜) 18時開場 18時15分スタート
○新宿区立消費生活センター分館
(新宿区高田馬場4の10の2 高田馬場駅5分 リサイクル活動センター隣)
○資料代500円
○2月にセネガルダカールで開催された世界社会フォーラム(WSF)に参加した園良太君、稲葉奈々子さんが、元気一杯で帰ってきました。お二人は、NO−VOXの仲間とともにWSF終了後はフランスも訪れ、連帯、交流の充実した日々を過ごしました。
チュニジアからエジプトへ、民衆蜂起の息吹と熱気を浴び、アルジェリアなど各国に波及するデモの波を共振することができたようです。特にWSFは、デモやシンポに加え、夜のライブも素晴らしかったとのこと。来る3月13日には、お二人のトークを中心に報告会を行います。国境を越えたつながりと新しい社会運動を目指す人たち、熱烈歓迎!
○主催・「持たざる者」の国際連帯行動実行委員会
台東区日本堤1の25の11 山谷労働者福祉会館気付 E-mail: nasubi@jca.apc.org

★★★★★★★★(転送・転載ここまで)★★★★★★★★

そして、色々書いていきたい、まずは行動記録から。
旅の総括としては、
・WSFは会場に地図が少なく、どこで何をやっているかわからないので誰もが迷うなど、混乱状態にあった。会場使用が3週間前に決まり、授業と被ったので、8割のワークショップが中止になったとのこと。むしろアラブ・西アフリカの人々が中心になった夜のライブや即興フォーラムの方が大盛りだった。チュニジアエジプト革命の熱気だった。
・日本からは英語・フランス語の活動紹介文や写真をファイルにして持って行き、色んな人に説明し、連絡交換ができたのが良かった。ただ準備不足で、フォーラム内で何か具体的に行動できたら良かった(展示や上映など)。園はやっぱり言葉をしゃべれるようにしたい。同行の稲葉さんに本当にお世話になった。
・パリではたくさんの団体・個人に会い、お互いの活動の良さや課題を率直に議論出来たのが良かった。
・WSFでのテント生活、動きまくったパリ、ハードな旅だった。帰国後2人とも爆睡。

★2月4日:22時(日本時間):出発。事前に

★2月5日:4時(フランス時間)、パリのシャルル・ド・ゴール空港に到着。園が携帯を機内に置き忘れたので探しつつ、携帯やPCを充電。パリ市内に荷物を置き、パリ市内北部の移民街〜バスティーユ広場を歩く。14時半からエジプト民衆連帯デモに参加。2時間半、中心地でフランスデモをする。参加者約千人、中東・北アフリカからの移民の人々がメイン。デモ中、日本人が少ないのでよく声をかけられ、アルジェリア人の女性を始め色んな人と連帯や連絡先を交わす。
http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=201102041311085 終わって急いでオルリー空港に向かう。20時出発。
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★2月6日:0時ごろ、モロッコカサブランカ空港で乗り換え。朝4時半、ダカール空港到着。「WSF」の横断幕が張られたタクシーで乗り場からタクシーで会場のダカール大学へ。(迷って大変)暗闇の中、大学グラウンドのテント群から
ノ―ボックス・フランスのテントを探し回り、別のテントに寝る。10時ごろ起床、NO−VOXメンバーにあいさつ。グラウンドを見回ってからバスでオープニングデモへ。ダカール中心部の独立広場に数万人が集まり、道いっぱいに2時間デモ。NO−VOXの隊列で。終了後、園は頭痛と疲労で寝込む。稲葉さんも早めに寝た。テントに寝袋。外ではライブが大盛り上がり。

★2月7日:朝、ダカール市内へ。ネットカフェで日本組の連絡先を打ち出した。そしてフォーラム2日目。12時から会場内でノ―ボックスフォーラム。セネガル、マリ、ブルキナファソベナンアンゴラトーゴポルトガル、フランス、日本から発言。個々の現場での追い出し・排除の報告。国際連帯の具体は詰められず。ガーナの人々から「追い出しに反対し今すぐガーナ大使館に行って欲しい」と提起。多くの人が行く。その後会場を見て回る。夜はNO−VOXメンバーでATTACフランスのレセプションへ。チュニジアを始め各地から報告。そしてノ―ボックス@マリ、ブルキナファソのメンバーによる演劇。2人とも疲れ果てていたので、ATTACジャパン秋本さんたちのホテルに泊まらせてもらう。色々話す。

★2月8日:3日目。ダカールから北東へ40キロのスラム街「GWEDIAWAYE」(違うかも・・・)の公民館でノ―ボックスフォーラム。前日と同じく各地から報告。前半はセネガルのこの町が置かれてきた厳しい現状、後半は各国の不動産投機による、乱開発・住宅追い出しの被害について。報告が多く、なかなか議論にはならない。休憩時間も使いながら色んな人と話す。夕方に会場へ戻り、スクウォッティングパレスチナ連帯集会に参加。熱気満々。10日の生中継のためにパソコンルームでネットを試す。何とか使えそう!夜のライブを見る。アフリカ中からミュージシャンが集まって、昼のフォーラムより明らかに主催者が力を入れていることがわかった。

★2月9日:4日目。再びスラム街へ。前半は「女性の権利」。後半は気候変動。そして今後の議論。ただ議論はあまり進まず。街を歩いて昼食。WSF会場に戻り、歩き回る。ライブや映画、ナオミ・クラインの分科会を観た。

★2月10日:5日目。NO−VOXフランスのメンバーがパレスチナ集会の横のテントに独自にブースを始めたいというので協力する。ただ彼女も疲れであまり進まず。日本とのスカイプ中継へ。準備が進まず、映像は流せず。言葉が通じたのは良かった。その後、フランス・クールヌ―ブの自由ラジオの人からインタビューを受ける。2人ともスクウォッテイン中で、非正規滞在者が住む社会センターにもなっているとのこと。フリーター労組や自由と生存の家について話す。
そしてWSFまとめの「社会運動総会」へ。最初の「seneclash」のライブで盛り上がる。映像はhttp://seneclash.com/-Sons-.html
彼らのサイトは 
そしてチュニジアからの報告で盛り上がる。「ムバラクが倒された!」と知らせが入ってスタンディングオべーション!(誤報だった)アタックの報告:http://wsf2011.blog.shinobi.jp/Entry/13/
僕は、2月20日アメリカ大使館デモの連帯呼び掛けチラシ(英語)を会場で配る。フォーラムは夜7時まで、世界中それぞれの立場からの発言が続いた。

そして夜はライブへ。何とセネガルを代表するミュージシャンのユッスンドゥ―ルが出演するとのこと! その時の映像:
それもすごかったし、次々出てくるパレスチナやアフリカ各国のミュージシャンもすごかった。これだけレアで多彩なプロテストソングを聴ける機会は他にないだろう。興奮しながら夜1時まで観続ける。

★2月11日:6日目。朝、ダカール大の「異文化コミュニケーション」の授業で話してほしいといきなり頼まれ、2人で話した。現代日本の生活、労働、文化、コミュニケーションについて。そして世界遺産の「ゴレ島」に行く。フェリーで30分。見事なアートや島の自然を見ながら、「奴隷の館」を見る。18〜19世紀に西アフリカの奴隷が船に積み込まれた場所。待機部屋や健康診断をする部屋がある。部屋を見て、説明を聞き、パネルを見ながら、帰りの船でなぜこんなことひどい植民地支配が出来たのかを話し合う。
会場に帰り、コートジボワールへのフランス軍介入批判のテント集会に参加。みるみるうちに学生が増える。すごい熱気。ダカールにもコートの激しい戦争から逃れてきた人が多い。終了後も激しく議論してた。批判の署名をした。
そして最後、ライブステージでの閉会式へ。色んな総会のまとめが報告される。混乱の様子もうかがえる終わり方だった。その後、再びアフリカ中からミュージシャンのラストライブへ。ジンバブエザンビアなどから来たこの日もすごかった。そしてノ―ボックスメンバーに別れを告げ、タクシーで深夜の空港へ。さよならセネガル

★2月12日:モロッコで乗り継ぎ、11時にパリへ戻る。稲葉さんがいつも泊まらせてもらっている家へ。お昼ごはんをいただく。疲れていたが、「DAL」のデモがあると聞き、行くことにする。スクウォッテイングなどを強制退去に追い込む悪法が国会審議されてるので、それに反対。でもデモには追いつけず、途中の広場でやっていたアルジェリアのデモ弾圧への抗議集会に参加。その後そこでもらったチラシのエジプト連帯集会に行こうとしたら、「人が集まらず中止」になってた。カフェでル・モンドリベラシオン誌を稲葉さんに翻訳して教えてもらう。これをメモし、ネットにアップしていったら面白いのでは?と決める。夫婦の家に帰る。

★2月13日:園、疲労でヤバい。アルジェリア人女性と会うため行くも、ドタキャンされる。風邪と判断して2人とも家に帰る。園、1日中寝込む。

★2月14日:何とか回復。稲葉さんの野宿者支援運動の友人がアフガニスタン難民の交流会をしているので、行く。そこで難民の人々の色んな話を聞く。支援者の解雇話も。その後DALオフィスを訪問。パリ郊外のクールヌ―ブでコートジボワールの人々が3年間スクウォットしていた件のミーティング中で、挨拶をさせてもらい、16日に現地を案内してくれると。そして労働組合「CNT」に会いに行く。フリーター労組も交流したことがあるし馴染み深い。色んな業種を組織化し、デモしてる。建物を塗り替え、交流スペースや協同組合をやるとのこと。
その後元NO−VOXの事務所があった社会センターへ行き、色んなチラシやニュースペーパーをもらってくる。また新聞を読み解く。夜、家で色々議論。

★2月15日:NO−VOXの中心的な人の家で話す。WSFとNO−VOXの混乱は何があったのかを聞く。それぞれに言い分があることがわかる。その後非正規滞在運動の稲葉さんの友人を訪ねに20区へ行き、運動の現状を聞く。体調以外は何もうまくいってないとのこと・・・。
その後DALのメンバーの家に行き、夜ごはんを作って食べながら話す。子どもを寝かす。そして凱旋門エッフェル塔を見に行く。

★2月16日:朝、失業者運動/労働組合の「APEIS」のオフィスへ。日本・フランスの運動の課題を率直に出し合って、とても面白かった。フランスの運動も盛り上げるのは大変でどこもそんなに変わらないってこと。彼らのアットホームな別事務所、地下の作業部屋も見せてもらう。すげえいいね!
そして14日に話したクールヌ―ブの強制排除された住宅へ。たくさんのコ―トジボワ―ル移民の人が集まり、案内してもらう。これがいわゆるパリの郊外か・・。連帯行動を誓って別れる。夜、2/11アルジェリア集会で集会を呼びかけてたトロツキスト同盟の人と会い、議論する。

★2月17日、18日:パリから帰国。新聞を読みながら機内でも色々話し合う。2人ともめちゃくちゃ疲れた。でも良い旅でした!