今の差別・排外主義をめぐる状況とアクション――「黒い彗星」、「ヘイトスピーチに反対する会」、「HAIIRO DE ROSSI & TAKUMA THE GREAT」

去年末〜今年に入ってからの動きを順次書いていきます。まずは排外主義への反対。12月4日に渋谷で「在特会」「排害社」「主権回復を目指す会」ら排外主義者たちのサイアクのデモに一人で抗議して不当逮捕された「黒い彗星」。しかし彼は12月28日に「起訴猶予処分」に決まりました。起訴されなかったのは当然にも良かったけど、起訴猶予も完全なシロではないのであまりに不当な判決。僕の麻生邸リアリティツアー事件と同じ判決で、デモとかでの政治弾圧の判決はだいたいこれです。そして1月23日、救援会の報告集会がありました。僕は途中から高江の抗議行動が忙しくなってあまり関われなくなり、23日もWSFのイベントが重なって行けなかったけど、みんな本当にお疲れ様!
全てのお知らせは「12.4黒い彗星★救援会ブログ」http://d.hatena.ne.jp/free_antifa/
「黒い彗星★国際連帯声明」英語、フランス語、スペイン語で来てます、どんどん広めてね!http://d.hatena.ne.jp/free_antifa/20110109/1294546371

そして矢部史郎さんブログより、ついに出た!いいね!ライブに行くぜ「HAIIRO DE ROSSI & TAKUMA THE GREAT」!

http://piratecom.blogspot.com/2010/12/were-same-asian.html
今日は音楽ライターの二木くんと打合わせをした。『VOL』誌の別冊という位置づけで『ANTIFA』を編集するってことで、企画を相談した。最近の音楽シーンについて、いろいろと興味深い話を聞いた。とくに良かったのはこれ。
HAIIRO DE ROSSI & TAKUMA THE GREATというラッパーが、日本の中国報道と右翼デモを批判している。この曲に対して、反中・嫌中で脳をこじらせたガキが、「アンサーソング」をアップ(アンサーになってないが)。この因縁つけに対して、HAIIRO DE ROSSI & TAKUMA THE GREATが応酬するという展開になっている。がんばれ、HAIIRO DE ROSSI & TAKUMA THE GREAT。奴らを黙らせるまで、私もがんばる。

そしてぼくも関わる「ヘイトスピーチに反対する会」は、12月24日のイブの夜に都庁前で「高校無償化はずし」に抗議アピールした。石原とそれに連なるやつらと支持する都民は早く全員消えるべし。http://livingtogether.blog91.fc2.com/blog-entry-87.html

そして「黒い彗星」さんと同じ時にぼくらも渋谷で抗議アクションやってました、報告文を僕が書いたので全文掲載します。これからも、より色んな方と!

「2010年12月4日・渋谷の排外主義デモへのカウンター行動報告です。」
http://livingtogether.blog91.fc2.com/blog-entry-85.html

2010年12月4日、私たち「ヘイトスピーチに反対する会」は「排害社」「在特会」らによる「京都朝鮮学校襲撃一周年デモ」なるものへのカウンター行動を行いました。
在特会」らは、在日朝鮮人の人権と民族教育を受ける権利を踏みにじる攻撃を行い、再襲撃を禁じる仮処分まで出され、現在は朝鮮学校側が提訴し裁判が続いています。
それにも関わらずその行為を誇るデモを全国4カ所(札幌、仙台、東京、京都)で同時に行う。こんな蛮行を私たちは許すわけにはいかないと思いました。

直近に決まる行動は少人数で動かざるをえないことが多い。それでも今回は7人集まりました。
打ち合わせ後、三組にわかれ、渋谷周辺に移動しました。デモ隊になるべく近づき「民族差別デモ反対」という8メートルのロング横断幕を見せて抗議する人と、渋谷ハチ公前広場で通行人にマイクアピール&チラシ配りを行い、デモ隊が来たら抗議する人などです。
「ああいうデモを通しちゃいけない。風景として受け入れてもいけない。見かけたら一緒に、またはそれぞれが反対の声を上げよう」――それが最も言いたかったことです。

ロング横断幕チームの3人は、出発地の公園近くの歩道で、横断幕を広げる機会を待っていました。
そうしてデモが出発。しばらくして横断幕を広げようとすると、すぐに公安警察が押し寄せ私たちの行く手をふさぎました。それでも前に進もうとしますが、警察の壁はどきません。民族差別をまきちらすデモは普通に通しながら、少しでも反対する者は通さない。

それでも私たちの一人はデモ隊の後ろから抗議を試みました。渋谷消防署付近以降2名の警官を自称する人物(手帳提示要請は拒否)に「保護」を名目として妨害されましたが、デモ隊が丸井前交差点を通過する時点で後方から「民族差別反対」などと叫び、デモ参加者から暴行を受けました。
つきまとっていた警察官と思われる2名も「警察だ」と名乗っているのにデモ参加者から暴行を受け、そのうち1名はメガネを破壊されました。幸い軽傷ですみましたが、どうしてこうした暴行がいつまでも許されるのでしょうか?
そしてその前に、私たちの友人で、この日は自らの立場で別行動を取っていた「黒い彗星」さんの事件が起こっていました。(12.4黒い彗星★救援会ブログ参照 http://d.hatena.ne.jp/free_antifa/

一方、ハチ公前広場では3人でアピールしていました。「これから外国人差別の、特に在日朝鮮人を差別するデモ隊が来ます。一緒に反対しましょう」――デモ隊を見てきた人が多いのか、割と話しを聞いてくれます。30分ほど続けた後にデモ隊が来たので、スクランブル交差点手前に移動し、「差別を許さないぞ!」「排外主義を許さないぞ!」とシュプレヒコールします。
公安警察がやめさせようと手を出し、デモ隊も挑発してきますがやり続けました。そしてデモ通過後は行動を終えた4人も合流し、8メートル横断幕を広げて通行人に説明を続けました。

排外主義者のデモ隊は今回も通ってしまいました。歩道からの抗議行動は防がれてしまい、ハチ公前でも対角線上からの抗議でした。もっと多くの人が動いていけば、直接彼らに抗議と阻止の意志を示すことができるはずです。それを目指してもっと多くの人々とつながりたいと思います。
同時に例え一人でも抗議の声を上げることが大事ですし、それを誰でも気軽にやれることにしていきたいです。その積み重ねが状況を変えていくでしょう。

そして「在特会」「排害社」に代表される排外主義者の主張は、今や日本政府の「制裁政治」政策と同一化しています。政府は朝鮮半島での砲撃事件を受け「高校無償化の朝鮮学校への適用見直し」を発表し、その後も朝鮮民主主義人民共和国へのヘイトスピーチを繰り返し、米韓の「共同軍事演習という名の威嚇」を支持し続けています。そして12月末には「東京都も朝鮮学校への補助金を留保する」と報道が出ました。
民間と政府で排外主義と戦争の扇動が同時進行している事態を見極め、強く反対していきましょう。
また、ハチ公前の抗議中に以下の出来事があり、私たちはこれに強く抗議・要求をしたいと思います。

1.
ハチ公前での抗議行動に参加していた一人がデモ参加者の行動に口頭で意見を述べるために近づいたところ、デモ参加者から「暴力をふるった」旨の連呼がありました。これは事実に反します。彼女は物理的な暴力の行使をしていません。排外主義者による事実の歪曲に抗議します。
2.
その流れで近づいてきた私服警官一名により、胸を含む身体に触れるセクハラ行為がありました。私たちは、行動中の仲間へのセクハラ行為は、全員への攻撃とみなします。厳重に抗議するとともに、加害者への刑事処分を要求します。多数の警察官が目撃しており、犯人を特定することは容易であるはずです。

私たちはこれからも意見や行動の呼びかけをブログに掲載しますので、ぜひご意見・ご参加をお願いします。

2011年1月11日 ヘイトスピーチに反対する会 http://livingtogether.blog91.fc2.com/