『憲法第9条改定を許さない6.14全国集会・デモ』で話したことがまとめられていました。

憲法第9条改定を許さない6.14全国集会・デモ』http://www.614jikkou.com/
で話したことがまとめられていました。

「貧困の運動」と「反戦の運動」は、もっと、改憲を止める運動と結びついていかなければいけないと思っています。その理由を3点ほどお話したい。

まず、堤未果さんが『ルポ 貧困大国アメリカ』でお書きになったように、アメリカでは、貧困層の若者や、社会保障を得られない人たちが、それらを得るために軍隊に入るという現状があります。その人たちがイラクやアフガンに行って、弱い人たちが、より弱い人たちを殺していくというシステムがある。日本でも、仕事がない人が自衛隊に入っていくという現実があり、まったくひとごとではない。

派兵容認する空気

もうひとつ。ソマリア自衛隊を派兵したときに、日本の政治家は、堂々と、「日本の国益のためだ。シーレーンを確保しなければいけない」と言いました。それにたいして、無関心ということもあるんですが、この恐慌のなかで、自分たちが生き延びるためにしょうがないんだ、と容認する空気が拡がってきている。日本が戦前と同じように、経済的利益を確保するために、海外に進出していくというやり方をとり、さらに武器輸出を解禁して、経団連や政治家が新しいビジネスチャンスを見出していくという流れが、どっと向かってきている。それを変えなければいけない。そのためには、「貧困を戦争で解決するな」ということを言っていかなくてはいけない。

排外主義をとめねば

最後のひとつは、僕たちひとりひとりの意識の問題です。

これも戦前と一緒だと思うんですが、生活が貧しくなっていって、余裕がなくなっていくと、身近で、他人の足をひっぱったり、自分たちより弱い立場の者にむかって差別していくという動きが出てきます。在日朝鮮人のひとたちへの差別であったり、北朝鮮バッシングです。NHKへの(右翼からの)抗議とか、(4月の埼玉県)蕨市での(外国人排斥)デモとかというかたちで、街頭に出てきている。

自分たちが落としこめられている責任が政治家や財界にあるのではなくて、自分たちの身近な外国人にあるという、かなりでたらめな主張が、皆が行き詰ってしまっている意識をまきこみながらひろがっている。こういう排外主義がひろがっていくことを止めなければいけない。ひとりひとりの命や、尊厳が大事にされるべきという関心から、貧困問題への意識がひろがった思うので、戦争こそがそれ(命や尊厳)を破壊するものだと訴えれば、今ならまだ間に合うと思っています。