【連載・21世紀の民主主義のために】3、スリランカ&パキスタンの戦争やめろ/『ブライアンと仲間たち』/反貧困ネットミーティング

憲法カフェVol. 21「裁判ってどんなもの?」行くよー。
5月23日(土)19時〜(開場18時半)@高円寺「素人の乱12号店」
http://d.hatena.ne.jp/kenpou-cafe/

●「生きることは犯罪じゃないinわらび行動」での不当逮捕は4/30、5/1に無事2人とも釈放されました。主催者側ブログで様々な主張が始まっています!
http://ikirukotowa.blog22.fc2.com/
【分析】人種差別の流布・扇動を処罰する 「人種差別撤廃条約」 (05/14)
【分析】子どもの権利を守るために−−−子どもの権利条約 (05/14)
【分析】「外国人犯罪増加・凶悪化」のウソ (05/13)
【分析】日本における在留特別許可の現状 (05/12)
【分析】 生きることは犯罪じゃない NO ONE is ILLEGAL (05/11)

スリランカの政府軍によるLTTE(タミル・イーラム解放の虎)&民間人への攻撃がひどすぎる。今年第二のパレスチナだ。
ああしたやり方を見て、政府は「対テロ戦争の名の元ならやってもいい」と思ってしまってるのだ。今すぐ戦争をやめろ!!
【軍の砲撃か、民間人378人死亡=負傷1100人超と保健当局−スリランカ
http://www.jiji.com/jc/zc?k=200905/2009051000210&rel=y&g=int
【ゲリラ420人を殺害=完全制圧近いと軍−スリランカ
http://www.jiji.com/jc/zc?k=200904/2009040500247&rel=j&g=int

パキスタンでも政府が「タリバーン掃討」と称してムチャクチャな戦争をやっている。アフガニスタン戦争の拡大で、アメリカもそれに大きく加担している。オバマが日本にアフガンへの自衛隊を求めるのは規定路線と言われている。
そしてスリランカでもパキスタンでもアフガンでも、そしてスリランカでもパキスタンでもアフガンでも、たくさんの難民が生まれ、彼らは隣国やオーストラリアへ脱出している。彼らが平穏を取り戻し、未来の主役になれることはできるだろうか。グローバル金融経済と国民国家の統治システムが破綻していく中で、漂流する彼らと、これまた世界的に生まれているフリーターや無職の人々(つまり私たち)の漂流とフリーターや派遣社員とをつなげられる想像力が今求められていると思うんだよ。

さて、5月10日、下北沢でフランス最新の社会運動の読書会をやりました。
実に多彩な内容の文章で、200万人を超えるゼネストやデモがどう社会全体に広がったかというもの。高校生、大学生、教員、体制的な労組、より左派の人たち、郊外や孤島の人々。で、キモは運動のつながり方だなぁと思ったんだ。
05年のフランス暴動も郊外の移民や貧困層の若者から始まったよね。今回もそう。そのラディカルなエネルギーを尊重する形で大きな組織にも運動が広がっていく。つまり直接民主主義的な「持たない者たちの叫び」に基づいていたんだ。
これが日本ならすぐに「あの暴力的な人たちとは付き合いたくない」「また若者が飛び跳ねて」…となりがちだと思うんだ。それは良くないし、逆にラディカルな側も積極的につながろうとした方がいいと思う。その中でどんどん議論していくんだ。そうして初めて欧米のようなでかいムーブメントにしていくことができるんだ!

そして19時からは映画『ブライアンと仲間たち』の上映会と監督のトークhttp://www.brianandco.co.uk/
すごい良い映画だった。イギリス軍のイラク派兵や戦争に反対して国会前に座り込み続ける姿、そこでたくさんの人が立ち寄って笑顔で話す光景に、今までの自分たちのアクションも思い出してしんみりしたよ。
なんつーか、イギリスもアメリカも自己主張の国だ。ブライアンのように人にどう思われようとも自分の思いを貫くことが当たり前にあり、それに対するみんなの理解もある。反発も明確に表される。日本はそれらすべてを自分から押さえ込み、公権力が事前に取り締まる国だ。だから陰惨な陰口になる。

同時に、反グローバリズムが日本よりは理解されているから、戦争反対も貧困反対も広がりやすくなっているよね、と話し合った。
日本もイラクアフガニスタン(そのうちパキスタンにも?)・ソマリアにも自衛隊を出したけど、現地でどれほど残虐なことに加担しているか伝わってこないから反対も盛り上がらない。そして消えていく戦争報道。
ただ、たとえそうでも、これらの戦争がなぜ起こされているかが共有されれば「おかしい」と思うはず。
ソマリアは大国の権益確保の都合に散々振り回されてきた。イラクアフガニスタンも、アメリカが経済の市場主義を広げるためにすべてをぶっ壊した。そこに加担し続ける日本は、要は豊かな「先進国」のままでいたいのだ。でも、他者を犠牲にしたままそういうシステムに居座り続けるのは嫌だ! そしてそれは国内で貧困や不正義に苦しんでいる私たちの状況ともつながっている! そう思われているから、イギリスやフランスではあんなに反対運動が広がりやすいのだよ。戦争の手法も、ハイテク兵器と空爆で、どんどん一方的なものになっているんだから。もちろん、攻撃する側も戦場の中でどんどん精神を病んじまっているしね。
そう、俺はそんなシステムの上に乗っかっているのは嫌なんだ! だから年明けのパレスチナ戦争のとき、何事も無く進む日本社会の日常に耐えられなくなり涙が出たんだ。

メディアも僕たちも、どんどん進む解釈改憲を大きな視点でとらえて批判するやり方を失ってしまっている。「戦争体験」でも「9条」でもなく、新しい「反戦平和」のことばと論理と行動が必要だよ。それはグローバリズムや貧困とのつながりが欠かせないだろう。

そして5月11日は、仕事関係のあとに「反貧困ネット」の全体ミーティングに参加したよ。
ちょうど3月の「反貧困フェスタ」が終わって、こちらもこれからどうしていこうかという話。
自分の問題意識を話した。ぼくらのエネルギーはつながりと解放と爆発のときを待っている。