【日比谷派遣村】セカイが変わっていく!

Ryota19812009-01-03

なんという年末年始だろう。

イスラエルは、いよいよ文字通りの大殺戮を始めるかもしれない。僕らが食事したりテレビを見てる今このときにも。やめろやめろやめろ!
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1041728934&owner_id=169013

そして。今帰ってきたよ。このダイナミズム、4〜5万人ものひとびとが日比谷に集まった2003年春のイラク反戦以来だと思う。

http://www.asahi.com/national/update/0102/TKY200901020056.html
年越し派遣村へ続々、300人突破 厚労省が講堂を開放 (朝日)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090102-00000044-jij-soci
「声届いた」「月曜以降は…」=喜びと不安−講堂開放の「派遣村」・厚労省

毎日進行していく最悪の事態。大報道するマスコミ。色んな所から集まるたくさんのボランティアや寄付。地位も年齢も性別も関係なく助け合ってて作業する人たち。

そして、変化しだす社会。その大きさゆえに何もかも手探りで、次はどうしようどうしようとイチから話し合う垣根を越えて集まった中心スタッフの人たち。

これこそ、チンケな予測と設計がはびこるニッポンを超える『ダイナミックなムーヴメント』ってやつだ。

みんな、特に僕と同じ若い人は、絶対に日比谷に来て、本部テントの中や前で『どうしようどうしよう』と話し合う中心スタッフの話を聞いたり手伝ったり色んな人と話した方がいい、これを閉じ込めておくのはもったいない!

僕は3日も4日も昼過ぎにはいます。5日朝は、講堂から一気に毛布や布団の運び出しをするためたくさんの人手が必要になる、その後も生活保護の集団申請がある、だけど仕事始めでみんな集まりにくい、ゆえにぜひみなさん集まってください、5日朝7時に本部前集合(あくまで予定です。変更があればまたお伝えします)。
派遣村ブログ:http://hakenmura.alt-server.org/
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★そして、派遣村と反貧困に関わるアクティビストが、同じく出演していて今回厚労省を開放した大村氏に派遣村を見に来ることを約束させた「朝まで生テレビ」。それと派遣村を絡めて論じた知人のとてもいい文章です。これが根本のテーマだ!

●大晦日、朝9時に日比谷派遣村の設営に。あまりお手伝いできないのでせめて設営だけでも。荷下ろし、荷運び、テント張り。
朝の時点でボランティアは100人くらいだったが、その後350人に達したという。

炊事班のチーフは全国ユニオンの鴨桃代さん。
公園の上水道では大規模な米とぎや野菜の洗いをまかなうのは難しいので、近くの弁護士事務所の給湯室などで予め米をとぎ野菜を洗い、会場に搬入するという作業設計がされていた。
熱源はプロパンガス、電気は発電機とガソリンで確保できるが(もちろん資金があればの話だが)水資源と下水排出先の確保は大変だ。

炊き出しの経験がなかった鴨さんは、10月から山谷の炊き出しに参加してノウハウを学んできたと仰っていた。
何気ないエピソードのように思えるが、奥深い意味があるように感じた。労働組合が労働生存組合になっていくプロセス。山谷や野宿者支援の団体(それはある意味生存組合の先駆だと思う)が蓄積してきた知識や技術が、開かれた知識や技術として生かされ、状況を変えていく。

●主に荷運びを手伝って午後2時に派遣村を離れ、帰宅、掃除、洗濯、少し仮眠、サンドイッチを作って夜食、年越しそば、コンビニで買ったプリン、そして「朝まで生テレビ」。

朝まで生テレビ」は1時30分から5時50分まで。
観客席に知人友人たちが招かれていたが、4時間も静聴しているのはさぞ辛かったと思う。(知人の一人は時折ヤジを飛ばしていたそうだ)。
アクティビスト(反貧困ネット湯浅さん、全国ユニオン河添さん、フリーター労組山口さん、雨宮さんなど)の発言の途中に、非アクティビストの人間達(政治家、自称哲学者など)が横から入って発言権を奪っていく。論点が鮮明になりかかったときに与党の政治家(自民党大村、公明党高木)が無意味な長話をして論点を分散させる。
朝生のポリティクスを如実に感じた。

救いは、アクティビストの振る舞いと政治家ほか(田原総一朗を含む)の振る舞いの対比がはっきりと現れたことだろう。
誰が真摯に考えていて、誰が真摯に考えていないのか。
発言を聴く価値があるのは誰か、聴く価値が(相対的に)低いのは誰か。
はっきりと目に見えるかたちで、表れたように思えた。

そもそもフリーター労組が朝生に呼ばれるということ自体、それまで予想できなかった出来事ではある。
マスメディアが、ようやく「いま、誰の声をもっと聴くべきか」、気づいたのだと思う。
番組中、アクティビストの発言はしばしばかき消されたが、「アクティビストの考えや問題意識をもっとよく知りたい、聴きたい」というニーズは確実に高まったはずだ。

そう感じさせるほどに足る、説得力ある発言を繰り返していたと思う。
ひいき目ではなく。


派遣村」も大きく報道された。
31日NHKの7時ニュースではトップで紹介された。
ある入村者の方のインタビューが放映された。「今日ほど人の情けが身に染みたことはない」「来年は自分が人のために役立つ側に…」
ボランティア参加の高校3年生のインタビューも。「人ごととは思えず…」
その場が「コモン」形成の場であることがはっきりと伝わる報道だった。

もちろん、「コモン」形成のアクティビズムはこれまでも行われてきたわけですが(そこには多くの人の膨大な力が注がれてきたわけですが)、いま、「コモン」をめぐるマスメディアの扱いは急激に変容している。
行政側の対応が鈍いことと相まって、「民」の側のアクティビズムは、マスコミにきわめて好意的に取り上げられつつある。いままでなかった現象だ。
そのことはおそらく、短期間のうちに、多くの人の(とりわけ若い人の)感情や意識や倫理を触発するだろう。

運動のスケールが劇的に変化する予感がする。
そのスケールの変化に自分は適応できるのかを考えながら眠りにつく。

ネグリが2008年ではなく2009年3月、つまりこのタイミングに来日していたら?
このタイミングで、アクティビストの対話の場が設定されたら?
芸大の美術室には到底入りきれない人が押し寄せるだろう。そして、会場のあちこちで「コモン」をめぐる自発的な議論が生まれるだろう。