『インパクション』最新号の反原発運動座談会に出ました

運動の中でぶちあたったいろんな壁と、これからの展望について話ししてます。良ければぜひお願いします!

★前書き:
http://alt-movements.org/no_more_capitalism/modules/no_more_cap_blog/details.php?bid=128

<園良太・なすび・近藤和子・天野恵一 反(脱)原発運動の現在的課題 再稼働反対アクションに向けて>
・反(脱)原発運動への関わり
チェルノブイリ後の反原発運動と高木仁三郎さん
脱原発、反原発が大衆化するとはどういうことか
・右傾化のなかでの反原発運動
・大衆運動としての反原発
・もともとある権力構造を問いなおす
・支配者のイデオロギーの体系の中にある原発

★全体目次
脱原発へ その軌跡と再生への道

富山洋子・宇野朗子・大橋由香子
  脱原発「母」「女」について考える
   生きのびるための新しい関係を …… 13
 女?母? 脱原発
  谷元絢子 なぜ「母なる大地」は受け入れられるのか …… 37
  加納実紀代 男の文化が危機になると母が呼び出される …… 38
  高雄きくえ 当事者も移動していく? …… 39
米津知子 「障害は不幸」神話を疑ってみよう …… 40
矢内幸子 福島を遠く離れて 北海道で子供たちとともに …… 46
越田清和 泊原発三号機の営業運転再開を許さない ……56
西尾漠 運動を歴史的に振り返る
    原子力資料情報室とのかかわり ……… 62
嶽本新奈 第二八回天草環境会議参加記
    今、石炭火力発電を考えるということ …… 74
園良太・なすび・近藤和子・天野恵一
  反(脱)原発運動の現在的課題
   再稼働反対アクションに向けて …… 82
平井玄 群衆科学へ 潜在的被曝フリーターとして …… 110

[特集前書き]

 前号に引き続き原発を特集する。本号では、主として反原発運動のなかでこれまでも争点となってきたいくつかの論点に焦点をあてつつ、運動の回顧と展望をインタビューや座談会などで構成した。
 福島原発事故以降の反原発運動運動の高揚は、これまでの運動の経緯や争点に関わったことのない新しい人々や若い世代の登場によって支えられている。運動の新たな展開が「伝統」にとらわれない運動の流儀や思想を生み出す可能性をもつことによって、これまでの運動がなしえなかった大きな力を発揮することにもなる。この意味で、新しい運動の登場は原発を廃絶するための必須の条件であることはいうまでもない。しかし、他方で、新しい運動がこれまでの運動のなかで論争となったり争点となった課題を再び抱え込むことも少なくない。
 本号では、主としてふたつの論点をとりあげた。ひとつは、「母親」という主体への疑義であり、もう一つは放射線障害への不安意識に内在する障害者差別の問題である。原発事故が深刻な放射性物質による汚染と人体への深刻な被害をもたらすこと、とりわけ子どもや胎児に対してより大きな影響をもたらすことから、子どもをもつ母親たちが、新たな運動の重要な担い手となっている。母親だからこそ子どもたちを守りたいという当然とも思われがちな思いを、本号では女性解放運動や障害者解放運動が提起してきた問題とつき合わせつつ、この思いが母性神話や障害者差別の罠に陥ることのない条件を提起することを試みた。
 反原発運動の歴史は、原発を阻止することができなかった敗北の歴史でもあった。敗北だからそこから学ぶことはなにもない、ということではない。むしろその闘いは貴重なものとして私たちが今に受け継ぐべき多くの知恵と工夫に満ちてもいる。日本国内での深刻な事故や社会全体の右傾化など、これまでの反原発運動の経験だけでは克服が難しいいくつもの課題に直面している。本号では、運動の歴史を振り返ることと、今現在の運動が課題とすべき論点について、運動の当事者によるインタビューと座談会を掲載した。
 本号は反原発運動の回顧と展望ともいえる内容となっている。新たに反原発運動を担いはじめたみなさんにぜひとも読んでほしい。