<ごあいさつ:年明けから大阪に移住しました>

みなさま。生まれ育った東京を離れて、1月頭から大阪に移住しました。
大阪・関西で仕事と運動を続けながら、運動で一番大事な時には東京にも戻ります。
1月6日、大阪で挨拶をしました。http://iwj.co.jp/wj/open/archives/355013 の44分30秒〜

15年間、東京で仕事と運動を続けてきました。アフガン・イラク反戦、反貧困・反富裕運動、沖縄基地反対運動、3.11以降の反原発運動、世界社会フォーラムやパリでの国際連帯、数々の弾圧と救援…。
本当にたくさんの方にお世話になり、共に笑い、喜び、怒り、泣いてきました。

しかし去年夏に心臓の不整脈になり、放射能汚染された関東から離れることが必要だと判断しました。それが第一の理由です。15年夏に入院して不整脈の「房室ブロック」と診断され、今年初めは何度も倒れました。疲れやストレスも大きいです。でも「脱被ばく実現ネット」などの活動を通して、低線量被ばくはあらゆる病気を促進し、いかに福島・関東で病気が増えているか、放射能からは距離を取る事が正解かを日々学び続けています。チェルノブイリ事故でも被害が爆発的に増え始めたのは事故から5年目でした。
参考:福島原発事故による健康被害の増加
https://fukusima-sokai.blogspot.jp/2016/10/blog-post_31.html

空気・土壌・水は人間生活の基本です。生きて闘い続けるために、西へ向かいます。そして自分のように都会で生まれ育った人間には、同じく都会の大阪は行きやすい場所でした。日本はそうして色んな人と機能を首都圏から分散していかなきゃいけないと思います。
とはいえ生まれ育った、権力の中枢が集中する、仲間や友人がたくさんいる首都圏を離れるのは、悩み、時間もかかりました。特にこれほどひどい政治だから政府中枢に抗議が必要ではないか。事故直後はそう思って東京に留まり行動し続けました。しかし今や運動や生活の大変さからではなく、ただ生きている事だけで気力・知力・体力が奪われてしまう環境です。そこでは生活の場を別に移し、どこにいても闘える、生きていける、後ろめたい「避難」でなく未来を切り開くための「移住」である、という発想の転換が必要です。

人により色々な事情や考えがあるのが現状ですが、放射能の本質を知り発病を経験した自分は移動します。そしてみなさまにもそうしてもらいたい。今後西へ移動したいと思った時には全力で協力・支援したいと思います。ぜひ連絡を下さい。仲間がいれば必ず何とかなります。
事故直後の避難移住=第一ステージは、将来の健康被害を予測して防ぐためや、子どもにすぐ表れた鼻血などの体調不良を止めるための緊急行動が中心でした。その後の第二ステージで、日本国家が原発推進のために避難政策をやらずに帰還政策ばかりを強めた結果、周囲の無理解や仕事・家がない事に苦しんで、多くの人が孤立したり東日本への帰還を余儀なくされました。しかし事故から5〜6年目=目に見える被害が関東や東北全体にも拡大する今は、自分のように単身の若者・中年世代などあらゆる人が病気になり、誰もが避難移住を行わざるをえない第3ステージに入ったのです。
それは通常の望んだ引っ越しと異なり、暴力・迫害・戦争からの望まない・でもしなければ死滅する避難と同じであり、福島を筆頭に避難者は傷つき多くのものを失っています。避難者は孤立や中傷ではなく新たな場所での理解と助け合いで迎えられなければなりません。同時に原発=カネのために命を犠牲にさせる「帰還政策」を脱して、新たな未来をつくっていく存在でもあるのだと自他ともに思い、前に出ましょう。3.11は人類史上未曾有の事態であり、安倍政権が暴力政治を加速させているのは、3.11を隠蔽して、首都圏=権力を「守る」事が根源にあります。そこから私たちが生き延びていく事は日本と世界を変える大きな鍵があると信じます。

大阪では、前から声をかけてもらっていて自分も記事を書いてきた大阪の「人民新聞」編集部で働きます。http://www.jimmin.com/
様々な社会問題を扱う記者・編集仕事なので、東京や全国・全世界へ取材で行きたいと思います。こうした仕事が見つかった事が第二の理由です。他の仕事もしていきます。多くの方にお世話になり、心から感謝します。

この2年間、本当に色々な事がありました。反省点が多々あります。今度こそ生活を落ち着かせて、やるべき事をやっていきたい。そうしなければ沖縄の闘いにも行けない。
京阪神の沖縄基地反対運動、反戦運動、反原発・避難者の運動に関わっていきたいと思います。2017年の3.11前後は東京に行きますし、大きな事態の時も戻ります。辺野古の工事再開後は必ず辺野古にも行きます。

関西のみなさん、ぜひよろしくお願いします。首都圏の仲間のみなさんありがとうございました、離れても心と行動は一つです。今年はトランプ就任、辺野古再開をはじめ大変な年になりますが、日本中・世界中に仲間がいます。あらゆる場所から、世界中の核と戦争と人権侵害をなくしていきましょう!