10月27日、晴れ渡る空の下で未来をおもう

1:選挙より街頭直接行動が基本

安保法案の成立から1か月以上たちましたね。ざっくり総括を。みみっちくてつまんなくて危険な話が多すぎだから、ほんと調子の悪い心身がもっと悪くなったりもするさ。

「選挙、選挙、国民連合、国民連合」。それだけになりすぎだよ。意義はそこだけじゃねーだろ?
最重要なのは、8/30国会前車道占拠を皮切りに、あれだけの民衆が国会前に押し寄せ、鉄柵をなぎ倒し、仲間との連帯や権力との直接的な闘いを経験したことだろ?
そこから総括と展望を切り開かなきゃ、何も残らない。

まず「国民」は外国人や選挙権を持たない人を排除するもので、特に日本は権力が私達を統治するための言葉なんだから、使っちゃダメ。安保への一点集中も、日米安保の問題化や、現に進んでる自衛隊の対中国・朝鮮の軍事訓練の阻止などをやらなくなってしまうわけで、だめだよ。

そして参院選は9か月も先。その前に明日にも辺野古新基地建設は再開されようとしてるし、年明け?からの通常国会でどんな悪法が出てくるか〜だし、南スーダン攻撃も中国・朝鮮への攻撃もマジで奴らは始めようとしてるんだから。
今、倒すんでしょ。国会が始まったらさらに倒すんでしょ。こないだのような民衆の力でさ。それを民衆自ら「今から」投票箱の中に封じ込めるなよ。
8月末〜9月の盛り上がり、みんなやる気に燃えたはずだ。特に9/14〜のピーク一週間は、何が起きるかわからないし、路上だからみんなが同じ場所に集まってるし、何でもやればできるんじゃないかと構想・実践することは、例えどんな困難が伴っても可能だった。それが変革運動の原点かつ基本だ。

9月16日、国会前の先頭の抗議攻防戦は、本当に有意義だったんだよ。若手中心に普段は違う人たちが、あの時だけ広く連帯してみんなで押し返した。結果的に何人も不当逮捕されたけど、それは闘ったからだ。8/30、9/14、16の車道にまで拡大する闘いが、最後ギリギリまで安保成立を伸ばさせた訳でさ。
救援もみんなが頑張って全員を取り戻した。

集会の作り方、警察の規制も含めて、あの現場で何ができたのか、できなかったのか。成果と課題。それを主催者と参加者一人一人がとことん振り返り、みんなで次の行動を作る。それが次への基本じゃないか。
選挙対策の野党連合は野党がやることであって、人々がチェスのようにそれに頭を巡らせるのは、いかにも都市型人間の陥る罠で、皆がメディア目線、統治者目線になりすぎだからだよ。

つまり大衆運動は選挙だけでなく、地道に街頭に立ってアピールするだけでなく、権力者や資本家の前でどんな行動でもできるってことさ。海外はそれが基本じゃん。その想像力と経験をもっともっと増やせば安倍は倒せる、どんな現実も変えられるってのが、この国会闘争の総括なんだ。


2: 『地道にやる時間』なんて本当は無いよ、国際連帯を本当にやろう」

選挙志向と同時に、「国会前の盛り上がりを、地道な運動で継続させよう」って流れも強いと思うんだ。この2つはつながってる。
これは秘密法、去年の自衛権閣議決定のたびに「私たちは負けじゃない」と確認され、地域や街頭で地道に続けることに希望が見いだされる。

そのことが、国会前の盛り上がりとともに「新しい民主主義」と識者に褒められる。

いや、それはもちろんとても重要なんだ。初めての人がたくさん街頭抗議に来るのも、あきらめずに続ける事も、運動の原点だから。

でも、そういう市民運動の慣習も、民主主義論も、「3.11」や金融危機前の話なんじゃないかな?
「3.11」や金融危機後の状況って、そういう時間って今までのようにあるのかな?僕らも識者も、その辺思考停止になってないかな?

そんな時間はもうない
原発事故と放射能被害が拡大してるからだ。

福島では100万人に一人しか出ない子どもの甲状腺がん137人になった。関東でも健康被害が広がってる。それはいよいよチェルノブイリでも被害が爆発的に増えた「事故5年目」を迎えようとしてるからだ

僕も含めてよくわからない体調不良、とても増えているはずだ。被ばくは免疫力を下げ、自分の弱い所をさらに弱くし、風邪からガンまであらゆる病気にかかりやすくするから。

福島、関東に広がる健康被害が隠されている(自分がインタビューした)
http://www.jimmin.com/htmldoc/151101.htm
「イベント:原発事故5年目!関東にも拡大する健康被害
http://fukusima-sokai.blogspot.jp/2015/10/blog-post.html

地道にやり続けている間にも、子どもや僕らは僕らは被ばくしている
事故の収束作業は凄い数の労働者をめちゃくちゃに被ばくさせ、殺している

私たちはどこにどうやって避難し、生きていくのか。
収束作業は誰がどのように担い、そもそも収束しないものをどうするのか。
なぜこの事がこんなんにも隠されてしまっているのか。

そして金融危機は世界中の労働者を踏みつぶし、ギリシャやスペインで激しい闘いを生み出している。中東〜北アフリカの動乱ともつながっている。

日本の社会運動や識者は、なぜこんなにもこの根本的な問題を考えなくなってしまったのか?それ抜きで「地道」に続ける事はできないし、民主主義はすばらしい!とだけしか言わないことは現実隠しにしかならない。犯罪的にノー天気。
そしてこの福島事故の収束と被害こそが日本におけるもっとも国際的な問題なんだ。

つまり全然まだ外国語を使えない僕も含めて、みんな日本の事しか見えてないからこうなるんだ。
そして考え出すと絶望し、どうすればいいかわからなくなるから、本も売れなくなるから、避けられているんだろう

でも、そういうときに現実を整理し枠組みを作るのが「思想」であり、道筋を作り出すのが『運動」だ。
避けていたらみんなで集団自殺するだけだ。
安保法案とファシズム化と併せて主張すれば、権力者のせいでこれだけ危機的な状況にされているんだとより多くの人に認識される。
そのときにこそ、より多くの人々が、安倍政権を倒し、この世界を変えなければいけないと立ち上がるはずだ。それしかないはずだ。

これ以上誰も被ばくさせない、殺させない。地球環境を壊させない。そういう深さと規模で考えて、実際に国際連帯を作っていかないと、もう終わりだよ。
日本は現実認識がとてもヴァーチャルな社会だけど、運動自体もヴァーチャルになってはいけないんだ。

だから今こそ。

だから僕が思う、今まで欠けていたこれからの重要アクション。
まず11月7日、「脱被ばく実現ネット」が福島と放射能被害と避難の必要性を訴えるデモをやります!11月7日14時新宿アルタ前広場集合・アピール、15時出発です。
http://fukusima-sokai.blogspot.jp/2015/10/117.html?spref=fb
フェイスブックhttps://www.facebook.com/fukushimasokai

特に関東の放射能被害を正面から取り上げるデモは、これが初めてのはずだ。それだけに意義はでかい。でも拡散と注目がまだ足りてない。大集合、大拡散してしまおう!

そして「核と被ばくをなくす世界社会フォーラム2016」日本開催がついに正式決定した。2016年3月23日〜27日、東京と福島です。
ウェブ:日本語
http://www.nonukesocialforum.org/
英語ページhttp://www.nonukesocialforum.org/en/
フランス語ページhttp://www.nonukesocialforum.org/fr/

手始めに「4回学習会:自主避難者を切り捨てることは「正義」を切り捨てること
10月31日(土) 午後18時30分 場所スペースたんぽぽ 」が開催。
そして11月29日から始まるフランスの「COP21」には、これに関わる人たちが、現地の大規模な反対運動に東西から参加する。
まさに反グローバリズム運動の現代版だ。
http://d.hatena.ne.jp/Ryota1981/20150907

さらに金融危機・難民問題の欧州情勢は、明日レイバーTVが特集します!
【ヨーロッパの車窓から〜新しい社会運動・鉄道の旅 アテネからバルセロナ

・日時 2015年10月28日(水曜日)20:00〜21:00
・視聴アドレス http://www.labornetjp.org/tv
・配信場所 バンブースタジオ(竹林閣)
   http://vpress.la.coocan.jp/bamboo.html
(地下鉄「新宿三丁目駅」E1出口近く)
・キャスター/企画構成 稲垣・根岸 
・ナビゲーター 小倉利丸(雑学者)
・ゲストスピーカー アテネ 平井 玄(批評家)
          パリ 稲葉 奈々子(社会学者)
          バルセロナ 海老原 弘子(バルセロナ在住 翻訳家)
詳細:http://www.labornetjp.org/news/2015/1028tv

本当に世界を変えるためにみんなで盛り上げていこう!