「2.9竪川弾圧裁判」検察の「懲役1年」求刑への抗議と無罪獲得への声明

「2.9竪川弾圧」は2月6日に検察求刑が行われ、自分に何と「懲役1年」と言われました。権力がどれほど酷い事をしても不問にされ、抗議する側が1年監禁されて当然だという事です。こんな事は許されません。今日が弾圧から1年!抗議声明です。これがどう私たちの社会や運動全体に影響するかをまとめたので、ぜひ読んで下さい。そして無罪のために、関心を高め、ともに声を上げてください!

「2.9竪川弾圧裁判」検察の「懲役1年」求刑への抗議と無罪獲得への声明

2013年2月7日「2.9竪川弾圧」当該:園良太

◆ぜひご参加ください!
★「2・9竪川弾圧」裁判、私たちの最終弁論:2月28日13時半〜東京地裁429号法廷(霞ヶ関
★「竪川弾圧まる1年、行政への抗議行動を犯罪化するな!無罪を勝ち取ろう2.9大集会」2月9日(土)18時開場、18時15分開始 中野商工会館・3階大会議室
http://solfeb9.wordpress.com/2013/01/24/%EF%BC%92%E6%9C%88%EF%BC%99%E6%97%A5%E3%80%8C%E7%AB%AA%E5%B7%9D%E5%BC%BE%E5%9C%A7%E3%81%BE%E3%82%8B%EF%BC%91%E5%B9%B4%E3%80%81%E8%A1%8C%E6%94%BF%E3%81%B8%E3%81%AE%E6%8A%97%E8%AD%B0%E3%82%92%E7%8A%AF/

「2.9竪川弾圧裁判」は2月6日に検察から「被告人・園良太を懲役1年に処する」「独善的、自己中心的な動機に酌量の余地はない」「未だに東京都江東区役所の対応を非難している事を考慮すると、反省の情を見て取る事はできず、再犯の恐れも大きいと言わざるをえない」と求刑された。最悪の求刑内容に満身の怒りで糾弾する。これは運動つぶしの不当逮捕・起訴であり、区・警察・検察側に全ての責任がある。

第1に、区役所は行政の責任を完全に放棄し、棄民政策ばかり行っている。スカイツリー再開発=金儲けのための街づくりを優先し、竪川の野宿生活の住民への敵視と強制排除を続けた。しかも住民と支援者を殴る・蹴る・引きずり倒す・小屋を叩き潰すといった問答無用の暴力を行い、警備会社にはバレないようワッペンを外させる無法ぶりだ。第2に、区は行政の独立性を放棄し、警察と深く連携しながら強制排除を行っている。私の不当逮捕も、区役所に大量の職員が逮捕体制で待ち構えていた事の結果だ。第3に、検察は逮捕時の罪状では起訴できなくなった事で、「威力業務妨害」に切り替え起訴した。この弾圧が許されれば、行政への政治的抗議を民間企業への営業妨害とすり替え、何でも逮捕→長期勾留できてしまう恐るべき状況なのだ。   

だが検察は、削減され続ける生活保護や悪評しかないホームレス自立支援特措法を持ち出し、「これがあるから野宿の必要はない、よって野宿者は不法で、行政代執行は正しい」とのたまう。また私たちは江東区の荒木が一方的に話し合いをキャンセルしたため役所へ行ったのに、「すでに風邪だと断りの電話を入れており、区役所からの抗議行動の排除も正当だ」と嘘をつく。荒木は元気に庁舎にいた事が確認されているからだ。こんな嘘に検察が乗っかる事は許されない。しかも区は予め暴力代執行に対する抗議を想定し、「警備計画」を策定しその通りに職員を大動員させていた事も発覚しており、当日の排除も計画通りに行った暴力だ。だから弁護人は「威力業務妨害に当たらず、起訴は長期勾留目的の弾圧」と主張したのだ。

しかし検察は「訴因を構成するのは検察官の責務であり機能であるため、全く問題は認められない」と来た!私はこんな滅茶苦茶な論法で4ヶ月以上も監禁されたのか、と怒りが止まらない。これでは行政・警察が「こいつを逮捕しよう」と決めつけて、検察が裁判官に「こいつは暴れる人間だから外に出さない方が良いですよ」と演出すれば、誰に対しても自由に逮捕と長期勾留ができるではないか!検察はそれを正当化するために「独善的、自己中心的」「規範意識が欠如している」などと本人の人格を罵倒している。そう、戦前の治安維持法の「予防拘禁」が復活しているのだ。これが問題の核心である。さらに竪川現地では区が今や2Mもの鉄板を公園全体に張り巡らせて封鎖し、水道を止めるという凄まじい手法で、野宿の仲間全体を「拘禁」してしまっている。

裁判の最大の焦点は、この「予防拘禁」と行政代執行を裁判所の判決文で認めさせない事だ。野宿者排除や生活保護削減等に抗議して役所に来た者は誰でも不当逮捕できる事が判例で確定してしまうからだ。今後例えば原発再稼働を止めるために立てたテントをいくらでも代執行で潰せるし、福島の被害者と支援者が国・東電に死に至る病気や生活破壊の賠償を求めて直接押しかけた際に、責任者がどんなに嘘をついて逃げ回っても許され、追求する私たちの側が逮捕されるという形で広がるからだ(既に関西では昨年秋から行われている)。

一つの弾圧は常に全体への弾圧を先取りしている。江東区・警察・検察の動きは、再稼働、憲法改悪、貧困拡大、治安政策の強化にひた走る安倍政権の動きと完全に一致している。無罪の獲得は私たちの全ての自由と人権を守る事で、そのためにはぜひ全ての方に弾圧反対の声を共に上げて頂き、最終弁論と判決の傍聴に参加して頂く事が必要だ。裁判所は無罪判決を出せ!私たちの力で出させよう!ぜひ、よろしくお願いします。