米英仏はリビアに軍事介入するな!

市民社会フォーラムMLから転載します。このかん忙しくてこの問題を追えてなかったから詳細はまだわからないのだけど、これはおかしい!声を上げなきゃ、と思いますよね。うひーやることが多すぎる・・・何でこの世界はこんなに歪んでるの。

【転載】
【第二の3・19始まる】 リビアへの軍事介入、米英仏を軸に開始
uchitomi makotoさんより。
日本では東日本大震災福島原発事故に市民の関心が集中していますが、イラク開戦から8周年の3日19日、とうとう米英仏によるリビア軍事介入が始まってしまいました。「第二の3・19」です。
 ベネズエラチャベス政権による調停案を拒否した「反政府派」はこの間、執拗に欧米の軍事介入を要請してきましたが、カダフィ政権による「即時停戦受諾」「停戦監視団要請」表明を無視して軍事介入が始まってしまいました。石油資源略奪を狙ったイラク侵略の二の舞になることが強く懸念されます。
 イエメンでは反政府はへの攻撃で一挙に50人以上が殺され、バーレーンでは、サウジアラビアやUAEなど周辺諸国が「王政擁護」のために軍事介入し数百人の死傷者に出ています。ついにシリアでも反政府デモが全国で展開され、死者が出る弾圧が発生しました。軍事介入に賛成したアラブ連盟加盟国にはサウジアラビアなどバーレーンでの民衆弾圧のための反革命的な軍事介入を行っている国々も含まれています。中東・北アフリカ民主主義革命は外国からの軍事介入という最大の危機を迎えています。
 3月20日は、ダカールでの世界社会フォーラム・社会運動総会が呼びかけている「アラブ・アフリカ人民との国際的連帯の日」です。今こそ、アラブ民衆と連帯して「あらゆる軍事介入反対!」の声をあげるべき時です。
ダカール社会運動総会宣言より)
チュニジアとエジプトの人民に鼓舞されて、われわれは3月20日をアラブ・アフリカ人民との国際的連帯の日とするよう呼びかける。彼らの全ての前進は、全ての人民の闘い、たとえばパレスチナ人民・サハラ人民の抵抗闘争、債務と構造調整策に反対するヨーロッパ・アジア・アフリカでの動員、ラテンアメリカで現に進行している変革のプロセスを支援している」
世界社会フォーラム2011ダカールにおける社会運動総会宣言(2011年2月10日)
http://d.hatena.ne.jp/Jubilee_Kansai/20110221/1298528751
3・22世界社会フォーラム2011 in ダカール報告会(主催:おおさか社会フォーラム)
http://d.hatena.ne.jp/Jubilee_Kansai/20110303/1299158223

これも市民社会フォーラムMLから、一つの参考に。

3月15日に日刊ベリタ(オンライン紙)に出た関連記事を紹介しておきます。
リビア反政府運動はエジプト、チュニジアと同列には論じられない (2011.03.15)
  チュニジア、エジプト、イエーメンなどに続いて、リビアでも反政府運動が起きた。しかし、リビアの事情はこれまでの国々とはかなり異なり、同一には論 じられない。先ず始めに,リビアは、石油輸出国である。そして、石油産業は、カダフィにより、国有化されている。そして、欧米諸国は、このような事情を快く思っていない。この事情は、かつてのサダム・フセインイラクと似た事情である。(バンクーバー・落合栄一郎)
 カダフィは、石油輸出 からの収入を,国民の福祉のためにかなり有効に使っていたようである。例えば、教育予算はかなり高く、教育はかなり良く普及していたようである。また、長期にわたって独裁的地位に居座ってはいるが、カダフィは大統領というわけではない。国内は、統一されているというよりは、各地に割拠する部族の集合体に近 く、カダフィは,最大の部族の長ということのようである。
 今回の騒動は、もともとカダフィを快く思っていなかった部族が、エジプトでの 成功に乗じて、この期に反抗に立ち上がったということのようである。彼らは、テレビ報道で見る通り、武装しており、エジプト民衆の蜂起とは大分様子が異な る。世界中の報道は、カダフィの武力を使っての対立側攻撃を非難することに意を用いているが、本当のところは、どうなのだろうか。正式には報道されてはい ないが、すでに欧米側の武装勢力が、反政府側に与しているともいわれている。
 2011年3月10日時点でクリントン国務長官が反政府武 装勢力側との会談にのぞんでいる。エジプト、チュニジアでは、アメリカは政権側に退陣の圧力をかけることはしたが、反政府側を後押しするような行動はとら なかった。第2のイラク戦争になる可能性もある。(筆者は、カダフィの独裁体制を擁護するものではない)。

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リビアへの軍事介入、米英仏を軸に開始
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20110320-OYT1T00035.htm
 【パリ=林路郎】最高指導者カダフィ氏派が反体制派の弾圧を続けるリビア情勢をめぐって、米英仏と欧州連合(EU)、アラブ連盟アフリカ連合、国連は19日、パリのエリゼ宮で緊急の首脳級協議を行い、カダフィ氏が国民に対する武力行使をただちにやめなければ軍事行動を取る方針を確認した。

 仏空軍は19日午後(日本時間同日夜)、リビア領空に複数のラファール戦闘機を展開し、偵察行動に入った。これにより、カダフィ政権に軍事行動の即時停止を義務付けた国連安全保障理事会決議1973に基づき米英仏を軸とした軍事介入が開始された。

 首脳級会議で合意された共同声明は「カダフィ氏に安保理決議1973を履行させるため、軍事作戦を含むあらゆる手段をとることで合意した」と明記した。17日に採択された同決議は、リビア全土に飛行禁止空域を設けることなどを定めた。

(2011年3月20日00時35分 読売新聞)



リビアに軍事介入、仏大統領が宣言
http://sankei.jp.msn.com/world/news/110320/erp11032000410001-n1.htm


2011.3.20 00:33

19日、リビア北東部ベンガジ郊外で、政府軍機の墜落で起きた爆発(AP=共同)

 【パリ=山口昌子、カイロ=大内清】リビアカダフィ政権への軍事介入を容認する国連安全保障理事会決議を受けて、米国、欧州連合(EU)加盟国とアラブ連盟などの代表者による緊急首脳級会議が19日、パリのエリゼ宮(大統領府)で開催され、終了後サルコジ仏大統領が演説で、最高指導者カダフィ大佐安保理決議を無視したと非難、リビア上空の飛行禁止区域設定と空域監視に着手し、軍事行動に踏み切ったことを明らかにした。

 仏軍の戦闘機ラファールがリビア領空の偵察を開始。サルコジ大統領は、反体制勢力の本拠地ベンガジに対する政権側の攻撃を阻止していると述べた。カダフィ大佐側の部隊と反体制勢力との激しい内戦状態が続いていたリビア情勢は重大局面を迎えた。

 ロイター通信は関係筋の話として、軍事作戦の第一陣にはフランス、英国、カナダの各軍が参加し、続いて米軍、一部のアラブ諸国の軍隊が参加する見通しという。

 そうした中、カダフィ大佐側は18日に即時停戦を表明しながら、19日も反体制派の拠点に攻撃を続けた。中東の衛星テレビは、ベンガジ市内の戦闘で26人が死亡、40人以上が負傷したと伝えた。

 パリの緊急会議では、欧米諸国と周辺国が、カダフィ大佐側による攻撃を阻止するために軍事作戦に踏み切る意思を確認。サルコジ大統領は演説で「カダフィ大佐が市民への攻撃をやめれば、外交の門戸は開かれる」と述べ、ベンガジ攻撃の即刻停止を迫った。

 それに先立ってオバマ大統領も18日に声明を発表し、主要3都市からの撤退などカダフィ大佐に最後通告を突きつけた。

 仏メディアによると、仏南部コルシカ島には仏軍戦闘機が集結。南仏トゥーロンに停泊中の空母シャルル・ドゴールもリビア近海での展開に備えている。キャメロン首相も19日「緊急行動をとるときが来た」と述べ、戦闘機トーネード、タイフーンなどが出撃準備に入っている。

 緊急会議には、クリントン国務長官、国連の潘基文事務総長らに加え、決議案を棄権したメルケル独首相も出席した。



リビア:欧米、アラブ連盟武力行使で合意
http://mainichi.jp/select/world/news/20110320k0000m030116000c.html

 【パリ福原直樹、カイロ樋口直樹】リビアカダフィ政権への武力行使を認めた国連安保理決議(17日)を受け、英仏独首脳とクリントン国務長官アラブ連盟代表などは19日、決議の履行について協議する多国間会合をパリで開き、カダフィ政権が即時停戦などを求める決議に違反していると認定、武力行使で合意した。サルコジ仏大統領は同日、仏機などがリビア上空で政府軍の「空爆を阻止している」と既に軍事行動を開始したことを明らかにした。仏機はまた19日、リビア上空で情報収集も行った。

 サルコジ大統領はまた、市民に発砲している戦車なども標的にすることを明らかにした。関係者によると19日夜(日本時間20日未明)にも空爆が始まる可能性がある。

 サルコジ大統領は「フランスはアラブや欧米諸国と責任を果たし、国連決議に基づくあらゆる手段を取ることを決めた」と述べた。

 会合はカダフィ政権が安保理決議の求める停戦受け入れを約束しながら反体制派の拠点都市、北東部ベンガジを19日に攻撃、少なくとも26人が死亡したことを重視、軍事介入を決めた。キャメロン英首相はカダフィ政権が「自ら約束した停戦を破り国際社会を欺いた。市民を虐殺しており行動の時が来た」と話した。

 一方でサルコジ大統領は、カダフィ政権が決議を順守し反体制派への攻撃をやめれば「外交のドアは開かれる」と交渉の余地があるとの考えを示した。

 仏国防省筋によると同日、複数の仏空軍のラファール戦闘機がリビア上空で展開しているが、大統領はこれをリビア政府側の戦闘機の活動を抑止するものだと指摘した。

 仏国防筋によると空爆の場合、第1波は仏、英、ノルウェーなどが中心となり実施。仏の攻撃主力はラファール、ミラージュ戦闘機となる予定で、仏は地中海で空母やヘリコプター搭載の強襲揚陸艦も展開する見通し。仏政府筋はAFP通信に「緊急会議の終了後、数時間で攻撃を開始する可能性がある」としている。

 リビアの最高指導者カダフィ大佐は仏英などにあてたメッセージの中で、安保理決議は内政干渉で「無効」であり、武力行使は「侵略」だと主張した。

 米英仏が18日に出した最後通告は、カダフィ政権に対しベンガジへの進軍停止、北西部ミスラタなど3都市からの撤退を求めた。