こんな恐怖ははじめてだ。頼む、戦争をあおらないでくれ。

★「新宿ど真ん中デモ」、斬新な東口〜西口縦断のデモコースが確定しました。http://maps.google.com/maps/ms?ie=UTF&msa=0&msid=114353376584405757976.0004912956356f908cd31
★今日2日13時、警視庁にデモ申請&デモへの過剰規制をやめるように申し入れに行きます。機動隊はいらない!道いっぱいに歩かせろ!申し入れ文は http://d.hatena.ne.jp/hansentoteikounofesta09/20101001

ぼくは日本に生まれて29年経つが、今ほど「開戦前」を感じて怖くなる時は初めてだ。「中国の脅威」ではなく「ヒステリックな日本」のことだ。

いったいみんな、どうしたんだ?

もちろんそこには1:中国への侵略戦争の歴史と責任が知られていなさすぎる(僕もまだまだ不勉強だ)2:マスメディアが「売らんかな」で劣化しすぎている。3:ネット右翼も劣化して、もはや誰もが単なるヘイトスピーチつぶやきと傍若無人な主張になってきている。4:中国となると日本人は大国への恐怖感(下から目線)とアジアへの差別心(上から目線)の両方にとらわれて滅茶苦茶になる、といった理由があると思う。またちゃんと書きます。

こうして政治家は危機を煽り、沖縄の米軍基地、日米安保自衛隊の進出は正当化されていく。

だから中国の覇権主義が良いなんて全く思わないけど、日本にそれを追及できる道義もない。日本はまず自分たちから変われよということなのに。
「あの島」の経緯は http://www.mahoroba.ne.jp/~tatsumi/dinoue0.html
要約は http://mdebugger.blog88.fc2.com/blog-entry-111.html
(あの島が「日本のものだ」なんて主張には少しも正当性がないということ。)

ただ、土地は国家ではなくその土地を活用している人々自身のものだろうと思う。そして難しい事の前に、ぼくは電車で週刊文春や新潮の「核武装だ」「叩き潰せ」「売国外交」「沖縄が中国に乗っ取られる」といった狂ったような見出しを見てしまった。
そして今日、こんな大規模デモと全国行動があることも見つけてしまった(彼らは毎週毎週ハチ公前でメチャクチャな内容の街宣をしてる)。
「10.2 中国の尖閣諸島侵略糾弾!全国全国国民統一行動 国民統一行動」http://www.ch-sakura.jp/events.html

これは在特会を初めて見た時の気持ちに近い。だからこう言いたいんだ。
「戦争とナショナリズムをあおるな!こんなヘイトスピーチが街中にあふれだすことを許すな! 俺は嫌だ、怖い、今すぐやめてくれ!」

こう思ったとき、どんどん声を大きく上げて行かないと取り返しのつかない状態になると思う。というかすでになってる・・・。そして具体的に動き出すべく、今考えたり話したりしています。ぜひ、一緒に。

「領土主義」という「心理について」
http://d.hatena.ne.jp/Arisan/20100930
>自分たちが行った過去の略奪や占有を忘却して、現状を正当化しようとする権力的な意志と、その権力によって切り崩されていく生活の現状への人々の不安とが、巧妙に結び付けられ、あるいはすすんで縒り合されている。
>変わったのは、その不安を覚えさせる事実を否認し抹消したいという国家的な欲望が、もはや切実な個人的な思いと判別しがたいほどに、われわれに内面化される社会状況が作られつつある、ということだけである。


10月3日、とても良いライブイベントに、「新宿ど真ん中デモ」もブースを出展します。ぜひ会場でお会いしましょう。

※※※※※転載歓迎※※※※※

沖縄に基地はいらない!
世界中どこにも基地はいらない!
沖縄から 東京から LOVE & PEACEの連鎖を !
沖縄に押し付けられた「基地問題」は、日米政府の問題。
日米安保50年の今年、東京でこそNOの声を!
音楽・トーク・映像の力で、国境を越えた平和を作りだそう!

NO BASE! MORE MUSIC!
『沖縄〜東京 ピースカーニバル2010』

2010.10.3 SUN
東京・青山 EATS and MEETS CAY
時間:OPEN 14:30 START 15:00
料金:¥3,500(当日)/ ¥3000 (予約→peacecarnival(at)gmail.com) ※(at)を@に置き換えてください。
席種:自由席または立ち見

【出演】
大熊ワタル(ジンタらムータ)、うつみようこ+河村博司(ex;ソウル・フラワー・ユニオン)、GoRo,MAYA & ISH!IGURO
、寿[kotobuki] 、シーサーズ、たける、知花竜海、MONK BEAT、Likkle Mai(Band Style)
【映像】
小林アツシ「基地はいらない、どこにも」短縮版  比嘉真人「やんばるからのメッセージ」
【出展】
ゆんたく高江、新宿ど真ん中デモ
トーク
EATS and MEETS Cay tel. 03-3498-5790 (月〜金 12:00〜21:00)
住所:〒107-0062 東京都港区南青山5-6-23 SPIRAL B1F
チケットのご予約 お問い合わせ; peacecarnival(at)gmail.com) ※(at)を@に置き換えてください。
(お名前、ご連絡先、枚数をお知らせください。当日、予約を確認のうえ予約料金にてご入場いただきます。)
イベントblog ; http://d.hatena.ne.jp/peacecarnival/
主催;ピースカーニバル実行委員会
※※※※※転載歓迎以上※※※※※

============(参考になる文章・2)===================

反戦の視点】 その96 井上澄夫(沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック)

「日本固有の領土」?

すべての人がそうだとは言わないが、「我が国固有の領土」の話になると、日頃冷静な人が突然、熱くなるのはなぜだろうか。まるで「愛国感情」や「国家主義」という地下のマグマが理性の地殻を突き破って噴出するかのようである。
日本側が尖閣諸島と言い、中国側が釣魚台などと呼ぶ島嶼を以下「あの島嶼(とうしょ)」と呼ぶことにするが、「あの島嶼」が日中どちらの領土かという話になると、いわゆる左翼や左翼的な人びとも、その多くが街宣右翼みたいな思考にとらわれてしまう。それは日本固有の病気ではなく、世界の各地で広く見られるものだが、それでも地上のすべての人びとが等しく罹(かか)る病気ではないことが、唯一、救いと言えば救いである。

そもそも地球はいったい誰のものか。地球はそこに住むすべての人、すべての生き物の共有財産である。北米や台湾の先住民、アイヌの人びとなどは、土地を私有するという考え方を持たないが、それこそ人類の良識である。その良識が暴力的に無惨にも踏みにじられてきたのが近代史の実相だった。帝国主義列強がそれぞれ植民地獲得に狂奔した時代、領土の拡大はひたすら侵略と占領によって強行された。
真っ先に侵入し、国旗を押し立てた国が、その地、その島を領有できるという「ルール」は、互いに出し抜き合って競合しつつ植民地獲得に邁進した帝国主義列強間の危うい「相互了解」であり、それゆえその「相互了解」が破られると、最後は決まって列強間の戦争で決着をつけたのだが、そんな「ルール」は侵略され併合される側にとっては、まったくあずかり知らぬことだった。

2007年8月2日、ロシアの小型潜水艇ミール1号と2号が北極点周辺の海底を探査し、海底にサビに強いチタン製のロシア国旗を立てた(2007年8月3日付『朝日』)。また最近、10月6日号の『ニューズウィーク日本版』は、今年8月、中国の有人深海潜水艇「蛟龍1号」が、海底資源が豊富とみられる「南シナ海の海底に中国国旗を立てた」と伝えている(「深海底に眠る資源の争奪バトル」)。それは
明らかに資源開発権を主張する意思表示だが、海底に国旗を据え付けたからといって、国際法上、ロシアや中国に排他的な開発権が認められるわけではない。ロシアの行為について、前述の『朝日』の記事には、
〈ロイター通信によるとカナダのマッケイ外相は同日、「15世紀ではないのだから、世界のどこかに行って旗を立てただけで『我々のものだ』ということはできない」と、警戒感を表明した。〉とあるが、それこそあたりまえのことである。

民主党の一部国会議員は「あの島嶼」に自衛隊を常駐させよと主張しているが、それは「我が国固有の領土に軍事的空白があってはならない」という強迫観念に突き動かされてのことだ。中国が領有を強行するなら「あえて一戦も辞さず」という覚悟を見せたいのだろうが、実際に本気で日中戦争を想定しているのだろうか。北沢防衛相はさすがに「あの島嶼」への自衛隊派遣に消極的だが、沖縄の「先島諸島への部隊配備」(北沢)には非常に前のめりである。台湾の隣り島、与那国に陸上自衛隊を送り込むことにも熱心だが、それが台湾や中国とどのような政治的・軍事的緊張を引き起こすか、真摯に検討したのだろうか。明白なボタンの掛け違いである今回の中国漁船拿捕の顛末から何ら学ばないのでは、この国の先行きはいよいよ危うい。拿捕を仕掛けたと公言している好戦的な前原外相とともに即座に辞任すべきである。

米国のクリントン国務長官は「尖閣諸島は安保条約第5条の対象」と明言したが、だからイザというときは米軍が「あの島嶼」を守ると確約したわけではない。アフガンの底なし沼にはまりこんでいる米国にそんな余裕はないから、日本とのつきあい上、ちょっと中国を牽制したという程度のことである。そんな言を安全保障の確保として舞い上がる菅政権の愚昧さは歴史に刻まれるだろう。

さて、「あの島嶼」は日清戦争の末期、日本政府が領有を閣議決定した。日清戦争は1894年7月に始まり95年4月まで続いた。講和条約下関条約が締結されたのは95年4月17日である。日本政府による領有─沖縄県所轄とし国標を立てる─の閣議決定は条約締結のほぼ3カ月前、95年1月14日になされたが、その閣議決定は公表されなかった。つまり、日本の勝利が確実になった段階で、清国からドサクサ紛れに略奪したのである。マスメディアはそのいきさつに触れないが、侵略戦争を背景に「あの島嶼」が「日本固有の領土」に編入されたという事実に目をつぶることは許されない。先に「ボタンの掛け違い」とのべ
たが、そもそも「ボタンの掛け違い」は「あの島嶼」の帝国主義むき出しの強引な奪取から始まったのだ。

「あの島嶼」をめぐる日中間の軋轢は出口のない問題ではない。これほど紛争の種になるのなら、いっそ「領土問題」を丸ごと棚上げして、「あの島嶼」をとりあえず日中共同管理地域とし、双方が漁業基地として使えばいいではないか。日中両国のみならず、韓国、北朝鮮朝鮮民主主義人民共和国)、ロシアの船も航行する海域だから、海難事故の国際救急センターにすることもできるだろう。そういう暫定措置を講じた上で、日中両国が頭を冷やして協議すればいい。いわゆる中ソ対立が続いていた時期、両国間では国境紛争が絶えず、1969年の珍宝島ダマンスキー島)事件のような軍事衝突まで起きた。しかし冷戦の終結をはさんで中ロ(中ソ)は交渉で国境線を確定し、紛争は過去の歴史になった。かつての中ソの対立は核戦争の危機まではらみ、両国政府はモスクワや北京の地下に巨大な核シェルターを掘ったのである。日中間で問題が解決しないと主張するのは解決を望まない人たちだろう。

私は領土を求めない。だれもが安心して暮らせる地域のつながりが地球上に広がっていれば、それでいい。そしてそのような世界を実現するために、政府があり、外交がある、いや、あるべきだと思う。軍事的緊張をひたすら煽って激化させ、最後の解決法は戦争しかないと考える政府は、イラナイ。